厳しい制約の中での道路拡幅
当時の車線拡幅工事の様子(1997年)
損傷原因と損傷状況
13号東大阪線と1号環状線から神戸・天保山方面へ向かう交通の合流部となる16号大阪港線阿波座付近では、当該箇所を先頭に慢性的な渋滞が発生していたことから、対策として1997年に3車線から4車線への車線拡幅工事が実施されました。
その際、拡幅桁を支える新たな橋脚の設置位置に制約があり、既設桁と拡幅桁の橋脚位置を同一とせず、新旧の桁を構造的に連結しない構造を採用しました。
新旧の桁の境界部分にはゴム製の伸縮装置(=縦目地)を設置し、走行面を連続化しましたが、拡幅工事完了後より一部の区間にて大きな損傷・異常音の発生などの不具合が生じました。
この縦目地を挟んだ構造のたわみ差による損傷の発生、走行性への悪影響及び走行時の騒音への抜本的な対策として、縦目地構造を解消させる大規模な改良工事を行います。
※拡幅当時の構造は、都市高速道路などで橋脚の拡幅・支点位置を合わせることが困難なときに一般的に用いられる構造です。