調査・設計段階
2021年4月現在
海上をまたぐ立地条件を考慮して、隣り合う橋脚同士の間隔を通常よりも長く設計し、橋桁にヒンジ構造を採用したが、経年によりヒンジ部が想定を超えて垂れ下がり路面が沈下しています。
建設当時の最新技術と
想定を超える損傷の進行
建設当時の状況
この区間は海上部の橋梁であるため、橋脚の数を少なくし、橋長の長い構造物とする必要がり、橋桁の中央付近にヒンジ形式の継ぎ目を設ける工法を採用しました。この工法は、この区間のように橋長が長く、また低い橋脚の構造物に対して構造力学的に合理性が高い設計として建設当時は一般的な技術でした。
損傷原因と損傷状況
当時は合理的とされていた工法を採用しましたが、開通から年月の経過に伴い、支間中央のヒンジ部が徐々に垂れ下がり、路面が大きく沈下しています。
応急対策として外ケーブルによる補強等を行っていますが、十分な回復は見られず今後も沈下が進行するおそれがあり、大規模更新による構造の抜本的な改善が必要となっています。