高速道路リニューアルプロジェクト 大規模更新・修繕事業 高速道路道路

阪神高速の長寿命化に向けて高速道路リニューアルプロジェクトの始動阪神高速の長寿命化に向けて高速道路リニューアルプロジェクトの始動

阪神高速は1964(昭和39)年の開通から
50年以上が経過し、
現在、多くの路線において
「構造物の老朽化」という課題に直面しています。
今回はその対策として取り組みが始まっている
「高速道路リニューアルプロジェクト」について
担当者2名にインタビューしました。

-阪神高速の構造物の現状はどうですか?

植田
阪神高速は1964(昭和39年)の開通から50年以上が経過し、
現在、多くの路線において「構造物の老朽化」という課題に直面しています。
1日約75万台という交通量に加え、その中でも大型車の通行が多いため道路損傷に拍車がかかっています。

道路の経過年数比率 / 交通量・大型車の平均断面交通量道路の経過年数比率 / 交通量・大型車の平均断面交通量

植田
これまで日常的に点検を行い、損傷が見つかれば速やかに補修等を行ってきました。
しかし、経年劣化の影響により、補修による改善は難しく再び損傷が起こる等、今後の道路の健全性を守るうえで日頃のメンテナンスだけでは万全な対策とは言えない状況になっています。

-そのような状況の中、どのような対策を考えていますか?

植田
抜本的な対策として大規模な更新や修繕を実施する「高速道路リニューアルプロジェクト」を始動しました。2015年度からプロジェクトがスタートしており、2029年度末までの15年間をかけて、老朽化した高速道路をリニューアルしていきます。高速道路の事業者として、関西都市圏で重要な役割を担っている道路インフラの長寿命化を図り、次世代につなげていくことが大切だと考えています。

湾岸線でのリニューアル
工事の様子  ▶

-大規模更新はどのような内容なのでしょうか?

十名
大規模更新事業では、繰り返し補修を行っても改善が期待できない6箇所(下図)を対象に、効率的・効果的な対策として道路(橋)そのものの造り替えを行います。

※ヒンジ:継ぎ目を固定せず、回転できるようにした構造(蝶つがい)

※ヒンジ:継ぎ目を固定せず、
回転できるようにした構造(蝶つがい)

十名
この6箇所では、狭隘な立地条件を踏まえて採用した特殊な構造、完成後数十年が経過した部材の老朽化等が原因で、建設時には予期していなかった損傷が生じ、これまで何度も大掛かりな補強・補修を行ってきました。
このため、人間ドックのように構造物全体を詳細に調査した上で、構造物の活用する部分・更新する部分を評価し(【健全性の評価】)、今後も長きに渡ってご利用いただけるように最新の技術を反映した設計・維持管理しやすくなる工夫を行い(【長期耐久性・永続性の確保】)、工事を実施します。また、工事後には、騒音・振動の低減及び走行性の向上が実現できるように(【道路機能の強化】)、事業に取り組んでまいります。

大規模更新、人間ドッグに例えると…?大規模更新、人間ドッグに例えると…?

-具体例をあげていただけますか?

十名
15号堺線湊町付近で大規模更新を実施します。
大阪の中心部であるミナミの繁華街を横断する15号堺線湊町付近は、1972年当時、地下に計画された複数の鉄道駅や地下街と15号堺線を同時に建設する必要があったため、地下構造物の上に高速道路の基礎を設置する構造とし、地下構造物にかかる荷重をできる限り軽減するため、鋼製の基礎を採用しました。しかし、建設後の周辺環境の変化により、地下水位が上昇したため、鋼製基礎が腐食してしまいました。

そこで、詳細調査をもとに、健全性の評価、永続性、長期耐久性、耐震性の確保に関する検討のうえ、鋼製基礎を極力活用しつつ、新設部材(コンクリート)との合成構造化等により造り替える工法を採用する予定です。

新設部材(コンクリート)

新設部材(コンクリート)

-もう1つの大規模修繕はどのような内容でしょうか?

植田
大規模修繕事業では、大規模更新のような全体的な造り替えまでは必要としない箇所について、主要構造物で起こっている損傷を修繕し、道路の健全性を大幅に向上させます。具体的には、床版(鋼床版、コンクリート床版)、桁(PC桁、鋼桁、鋼桁端部)、橋脚(コンクリート橋脚)の6つの構造物を対象に工事を行っていきます。

6つの大規模修繕の対象となる構造物6つの大規模修繕の対象となる構造物

-具体例をあげていただけますか?

植田
一例として、鋼床版での修繕内容をご紹介します。鋼床版とは、お客さまの交通を直接支える構造物です。鋼板を溶接やボルトで接合して造られていますが、大型車等の繰り返し荷重によって溶接部に疲労き裂が起こっています。そこで、通常のアスファルト舗装から強度の高いSFRC舗装へ置き換える工事を実施しています。この工事により、これまでより丈夫で損傷が発生しにくい構造になります。

大規模更新・修繕事業大規模更新・修繕事業

■ SFRC舗装とは SFRCとは「鋼繊維補強コンクリート」の英語名の略で、コンクリートにスチールファイバー(鋼繊維)を混入した複合材料です。
繊維をコンクリートに混ぜることで強度が高くなり、ひび割れが生じにくくなります。

その他の大規模修繕箇所についての詳細は
こちらから確認できます。

阪神高速の大規模修繕について

阪神高速の大規模修繕について

-では最後にメッセージをお願いします。

大規模更新・修繕事業

十名
工事の際は、通行止等による交通影響を可能な限り抑えることが求められます。阪神高速では、6号大和川線、西船場JCT(信濃橋渡り線)等の完成に向けて取り組んでおり、これらが完成すれば新たなう回ルートができることになります。リニューアル工事を進めて行く中で、お客さまや地域の皆さまにできる限りご不便、ご迷惑をお掛けしないように努めていきたいと思います。 高速道路リニューアルプロジェクトにご理解・ご協力をお願いいたします。 高速道路リニューアルプロジェクトにご理解・ご協力をお願いいたします。

※本文に記載の内容はインタビュー当日のものです。

リニューアルプロジェクトの工事の情報はこちらから確認できます。

工事日程について

工事日程について

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