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阪神高速 ショートストーリー

第27話 情報技術の活用で安全走行をサポートする

交通安全対策アクションプログラムの進化

施設面での交通安全対策

 阪神高速では、交通安全推進のための様々な対策を実施してきた。平成19(2007)年度には「交通安全対策アクションプログラム」を策定し、その結果、平成21(2009)年度には17(2005)年度に比して1,221件の事故削減を達成した。続けて、平成22(2010)年度には「第2次アクションプログラム」を策定し、施設面の対策(カーブ地点の滑り止め舗装、視線誘導灯、LED看板など)に加えて、より見やすい道路案内など、ドライバーに安全運転を促す施策に注力し、平成24(2012)年度までに事故件数518件削減、人身事故181件の削減を達成することができた。
 そこで、さらなる事故削減をめざして、平成25(2013)年度からは、従来の施策に加えてICT(情報通信技術)を活用したさまざまな対策に取り組んでいる。

ICT活用で、安全のための走行支援を展開

 ICT(情報通信技術)を活用した走行支援情報を、国などが推進するITSスポットサービス(高度道路交通システム)から提供している。ITSスポットは、そこを通過する車のITS対応カーナビに、渋滞・事故等のリアルタイム情報だけでなく、事故多発地点や合流地点、カーブなど事故に注意が必要な箇所の情報を配信し、危険時には音声や画像による警告も行うなど、強力な走行支援ツールである。
 また、より多くのドライバーに情報を提供するために、情報配信事業者のアプリ開発に、阪神高速から必要な情報を提供するという試みも行っており、これは「NAVI de HANSHIN」プロジェクトとして、平成27(2015)年度まで実験的に実施している。

楽しみながら交通安全知識や技能を学ぶ

ドライバーの安全運転力向上を支援する
「阪高SAFETYナビ」

 阪神高速には交通事故に関する膨大な情報が蓄積されている。
 したがって、どこで、いつ事故が起きたかという直接的な情報のほかに、事故者の年齢・性別・事故時の周辺情報なども加味して情報を分析・検証すれば、交通安全教育や安全運転力向上のためのWebコンテンツとして非常に有効なものができる。それを実現したのが、「阪高SAFETYナビ」だ。
 Webサイト上で、阪神高速道路での運転場面を題材に、ドライバーに運転適性診断を行い、回答結果に応じたアドバイスや、カウンセリング機能を持ち、また、ゲーム感覚で、交通状況に応じた危険察知力や対応力を習得したり、利用ルートにふさわしい安全運転計画をシミュレーションできるなど、楽しみながら、交通安全知識や技能を学ぶことができるものとなっている。
 このサイトは、公開から3年間で延べ2万人に利用され、そのアイデアが高く評価されて「第10回日本e-Learning 大賞」の総務大臣賞を受賞した。
 過去の情報(いつ、どこで、どんな事故があったか)を見るだけにとどまらず、ドライバーそれぞれのタイプに合わせて、事故を起こしやすい場所、時間、気をつけるべきポイントを伝えていくことで、今後、安全運転のための走行支援をさらに充実させることができるだろう。

(2014.9.26掲載)

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