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支点位置の統一
縦目地構造の抜本的な解消策として、既設橋脚を拡幅するとともに拡幅桁の取り替えを行い、縦目地を撤去します。
縦目地が必要となる原因は、既設部と拡幅部における橋桁の支点・支間長の違いによるものであるため、既設橋脚の梁部分を拡幅し、拡幅桁の支点とします。現状の拡幅桁は全て一つの桁を両端2つの支点で支える「単純桁」ですが、拡幅桁の取り替えを行う、既設橋梁と支間の割付を合わせて「連続桁」とします。
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耐震性の向上
兵庫県南部地震や東北地方太平洋沖地震クラスの地震動に対して必要な耐震性能を確保します。支点位置の統一により既設橋脚の負担する荷重が増加するため、橋梁を支持していない 拡幅橋脚にも耐震橋脚として地震時の荷重を分担させます。
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橋脚のケーブル補強
支点位置を統ーするために、拡幅した橋脚の梁部分は外ケーブル(緊張材)による補強を実施します。
補強に用いるケーブルには、大きい応力振幅に耐えるため、多重PC鋼より線をポリエチレン樹脂で防錆被覆した高疲労強度外ケーブル (F-P H) を使用します。外ケーブルから定着ブラケットを介して梁部分に緊張力を導入します。
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鋼桁・床版の一体化
(縦目地の撤去)
支点位置の統一と拡幅桁の取り替えにより、桁・床版の一体化を実現します。これらを一体化することで、目地構造が無くなり、走行性の向上および走行時の騒音低減による周辺環境の改善が期待できます。
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