阪神高速グループのサステナビリティ重要課題
4つのマテリアリティ(サステナビリティ重要課題)を特定しました。阪神高速グループでは、これらの課題解決に向けた取り組みを進めるとともに、その取り組み状況を積極的に発信してまいります。
阪神高速グループのミッションは、「人の幸せにつながる、未来志向の安全・安心・快適な高速道路を実現する」ことです。先人が築き上げてきた資産を承継し、さらに新しい価値を付け加え、次世代に確実に引き継ぐことで、関西の持続的な発展に貢献していきます。
豊臣秀吉の時代から続く水上交易路が、高速道路ネットワークに進化し、関西の発展・繁栄を支えています。
豊臣秀吉の時代に数多くの堀川が開削され、「水の都」と呼ばれる街の原型が造り上げられました。縦横無尽に拡がる堀川は、大阪の物流の動脈として「天下の台所」を支える重要な役割を担い、以後300年余り廃れることなく利用されてきました。
1960年代の高度経済成長期における自動車の激増と道路事情の悪化が関西都市圏の経済・市民活動に深刻な影響を及ぼし、地元自治体などから都市高速道路の整備が強く求められました。環状線をはじめ1970年大阪万博の開催に向けて整備された阪神高速道路の多くは、貴重な水辺空間を活用しながら整備が進められてきました。
その後、阪神高速道路は、大阪と神戸をつなぐ神戸線や関西国際空港と神戸を結び大阪ベイエリアの大動脈となる湾岸線が整備されるなど、阪神・淡路大震災からの復旧・復興を経て、ネットワークを拡大してきました。また、2020年に全線開通した大和川線や2025年大阪・関西万博のアクセス道路として期待される淀川左岸線も、環境や景観に配慮したトンネル構造であり、広い意味で水辺空間が活用されています。こういった高速道路ネットワークが関西のさらなる発展・繁栄に必要不可欠になっています。
将来にわたる安全・安心・快適をつくるために3 つのキーワードで取り組みを進めています。
新しいネットワークを使いながら、古いネットワークに手を入れることでネットワーク全体を使い続けていく。
関西の多様な個性ある都市を新しい広域的なネットワークで一つにつないでいく。
自然災害が起きた場合を想定し、被害にあっても速やかに復元し緊急輸送道路として機能する。
開幕まで1年を切った2025年大阪・関西万博。今回の万博は、「未来社会の実験場」と位置付けられ、未来社会の実現に向けて、行動を起こすための契機となっています。
阪神高速グループは、その成功に貢献するとともに、自動運転やMaaSなどモビリティの世界が大きく変化するなかで、道路の機能自体も時代に応じて進化することを目指しています。