重要テーマ5 関西の発展に貢献し,地域・社会から愛され信頼される阪神高速を目指して環境経営の推進

環境への取り組みに関する基本的な考え方である「環境ポリシー」のもと、
阪神高速グループの特性を生かしたさまざまな取り組みを行い、地球環境の保全に努めています。

環境ポリシー[基本理念(要約)]

  • 地球環境保全を重要課題と認識し、阪神高速道路の建設・管理に伴う環境負荷の軽減に努めます
  • 都市環境との調和を重視し健全な都市づくりに貢献します
  • お客さまへの働きかけや地域社会との連携を通じ、環境負荷軽減効果を最大限に引き出します
  • 持続可能な社会の実現に向け、社員の環境意識を高め、地球環境共生・貢献企業として行動します
  • この理念を踏まえ、阪神高速グループでは、次の4つの分野に重点を置き、持続可能な社会の構築に向けた環境施策を展開しています。

    ❶脱炭素社会への挑戦 ❷循環型社会の形成 ❸より良い都市環境の創造と共生 ❹環境啓発及び社会貢献等

脱炭素社会への挑戦

高速道路ネットワークの整備による交通の円滑化を通じて地球温暖化防止に貢献するだけでなく、
道路の維持管理などにおいても脱炭素化に取り組んでいます。

交通円滑化によるCO2排出量の抑制

※出展:林野庁HP、大阪城公園HP

自動車は、時速60kmから80kmでの走行で燃費が改善し、CO2の排出も少なくなります。高速道路は一般道よりも効率良く走行できるため、CO2排出量の抑制につながります。
阪神高速道路を走行する自動車からのCO2排出量は約80.5万t/年と推計されます。これらの自動車が一般道を走行したとすると約101.7万t/年となり、阪神高速道路の利用により約21.2万t、20%以上のCO2が抑制されたことになります。これは2.4万haの森林が1年間に吸収する量に匹敵します。

事業活動に伴うCO2排出の要因

2020年度の阪神高速道路の事業活動に起因するCO2排出量は3.3万tでした。その内訳は、道路照明や換気設備など道路事業に関わる電力が約86.0%、オフィスに関わる電力が約8.8%、パトロールカーなどの燃料などから排出されたものが約5.1%となっており、電力使用によるものが大半を占めています。

オフィスなどの省エネルギー化

オフィスにおける不要照明の消灯やLED照明の導入などによる、省エネルギーや脱炭素化に取り組んでいます。

電気自動車用急速充電器の設置

環境面に優れた電気自動車が安心して阪神高速道路を走行いただけるよう、すべての有人パーキングエリア(6箇所)に急速充電器を設置しています。

急速充電器(6箇所)と太陽光発電設備(4箇所)の位置図

道路管理における省エネルギー化

高速道路や管理施設において、エネルギー削減に向けた取り組みを実施しています。

[取り組み例]

  • LED道路照明の設置
    CO2排出量の主な要因である電力量の削減に向け、LED道路照明への切り替えを進めています。高速道路本線の照明のうち、約48%をLED化しました。道路照明のLED化は、省エネルギーにつながるとともに、長寿命なことからメンテナンス回数が少なくなります。
    LED道路照明
  • 太陽光発電の実施
    トンネルやパーキングエリア、料金所などの空いたスペースを活用し、太陽光発電を実施しています。発電した電力は、トンネルやパ-キングエリアなどで使用する電力の一部に利用しています。
  • 超高輝度反射標識板の使用
    ヘッドライトの光だけで標識が明るく反射することから、照明設備が不要となり、メンテナンスの回数なども削減できます。
超高輝度反射標識板

循環型社会の形成

高速道路の建設・管理、オフィスでの活動を含む事業活動において、環境負荷の少ない資材の調達や建設副産物をはじめとする廃棄物の3R(発生抑制、再使用、再資源化)などに取り組んでいます。

マテリアルフロー 当社単体 2020年度

当社事業で使用するエネルギー・物資の入手からリサイクル・処分までの流れを示しています。

グリーン調達の推進

グリーン購入法に沿った調達方針を定め、できる限り環境への負荷が小さくなるよう努めています。高速道路の建設・維持修繕工事において、70品目を対象に調達を行いました。また、事務用品などのグリーン調達率は98.1%となりました。2020年度からは調達率100%の目標達成に向け取り組んでいます。

横断幕再生プロジェクト

アップサイクル品の一例

阪神高速道路で使用した横断幕をリサイクルする「横断幕再生プロジェクト Re:loop阪神高速」を実施しています。カラフルで雨風に強い横断幕の特性を生かし、バッグやテント幕などに再利用しています。
また、使用済み横断幕を企業・団体に無償で提供し、有効活用していただく取り組みも実施しています。

より良い都市環境の創造と共生

騒音の低減や環境ロードプライシングなどによる大気質の改善に取り組んでいます。
また、地域との連携や社会への貢献のため、景観など周辺環境との調和に配慮しています。

沿道環境の改善

遮音壁の設置

遮音壁の例

走行する自動車からの騒音を低減するため、吸音効果の高い遮音壁などを設置しています。

高機能舗装の敷設

道路交通の騒音は、タイヤと舗装の間で空気が圧縮・膨張することが一因です。こうした騒音を低減するため、多くの空隙(すきま)を有する「高機能舗装」を進めています。「高機能舗装」は排水性に優れているため、降雨時に雨水が速やかに舗装に浸透し、タイヤの滑りや水はねを防止して路面標示が見やすくなるなど、走行安全性も向上します。

高機能舗装の仕組み

トンネル区間の排気処理

長大トンネルでは、トンネル内の排気ガスを含んだ空気が坑口から漏れ出すことを抑え、空高く排気するために換気所を設置しています。また、この換気所には排気ガスに含まれる浮遊粒子状物質(SPM)を除去する除塵装置も設置しています。

(注)トンネルにおける換気設備の一般的な働きをわかりやすく図解したものです。
各トンネルによって、実際の機器などの配置は異なります。

環境施設帯の整備

環境施設帯の例

沿道のまとまった土地を植樹帯とする環境施設帯を整備して、騒音の軽減、大気質の改善、緑化による潤い創出などに取り組んでいます。

「環境ロードプライシング割引」の実施

国道43号・阪神高速3号神戸線沿線の環境改善のため、2001年11月から、5号湾岸線の大型車の料金を割り引くことで誘導する「環境ロードプライシング割引」を実施しています。
以降、割引率や対象車種の拡大などにも取り組み、徐々に、国道43号から5号湾岸線にシフトする大型車が増加しています。

センサス大型車道路別利用状況・分担率

周辺環境との調和

周辺環境と調和した換気所デザイン

浅香山換気所

大和川線の浅香山換気所では、敷地に隣接する浅香山浄水場のシンボルである円形の高架配水池と調和させるため、楕円形の排気塔や隣接する大和川の形状にあわせた曲面状の外壁とし、また5つの換気所の共通の取り組みとして、水の流れを意識した水平ラインによる外壁デザインとしています。このように、トンネル内の空気を換気する換気所は建物の高さや規模が大きくなるため、圧迫感の軽減に配慮し、周辺環境に調和した敷地を含めたデザインとしています。

港大橋・東神戸大橋(湾岸線)のライトアップ

東神戸大橋

大阪湾ベイエリアのにぎわいの創出と活性化に貢献するため、湾岸線の港大橋と東神戸大橋でライトアップを実施しています。

景観に配慮した道路構造物の整備

大阪湾岸道路西伸部模型 神戸西航路部

大阪湾岸道路西伸部では、「みなと神戸」にふさわしい、世界に誇れる景観を目標に検討・設計のうえ整備を進めています。