白川南出入路から白川ジャンクション間に位置する延長1km程の白川トンネルは、道路線形や事業用地の制約から、2本のトンネルの中央壁を共有する"めがねトンネル"構造となっています。めがねトンネルとは、断面がめがねに似た形状をしているところから名付けられたもので、上下線2本のトンネル中央側下部にある側壁をコンクリート構造物(センターピラー)で共有構造物とすることにより、近接して施工することを可能にした過去に事例の少ない特殊なトンネルです。白川トンネルは、日本で一番長いめがねトンネルです。
写真:本抗の掘削
写真:トンネル構造の模式図
図:めがねトンネル部の施工手順
地質は神戸層群(白川累層)と六甲花崗岩で構成されており、住宅密集地直下の施工ということで、機械掘削工法を採用しています。特に、トンネルのほぼ中央部の約100mの非常に固い六甲花崗岩の掘削には、割岩工法を併用しています。割岩工法とは、岩盤に孔を穿孔し、破枠装置を挿入して岩盤に亀裂を発生させ、破枠する工法です。
図:割岩の削孔パターン