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高さ150mの主塔から斜めに伸びた多数のケーブルが橋桁を吊る、全長885mの斜張橋。
神戸市東灘区の深江浜町と魚崎浜町を結びます。もともと大型フェリーが航行しており、桁下空間を広くとる必要があったため、中央径間長は485mという世界屈指の長さ。ダブルデッキ構造の上層は下り線(神戸方面行き)、下層が上り線(大阪方面行き)。青空に白鳥が羽を広げたような昼の姿、上層の高欄の照明が輝く夜の姿も美しい長大橋です。
東神戸大橋は六甲山を背景とする魚崎浜と深江浜間をつないでおり、海上、山上、陸上や橋上からといったあらゆる方角から眺めることが出来ます。その為、港町神戸の雰囲気にふさわしく、そのシンボル的な橋脚となるようにといった点を意識して設計されました。
六甲山から眺めた時に、連続的な直線の光として東神戸大橋が浮かび上がるように配慮、ライトアップ演出についても考えられた設計です。
主塔部と主桁を固定しない構造で、地震が発生したらブランコのように揺れることで、地震のエネルギーと絶縁されるように設計されています。
2009年にはさらに地震対策が強化され、揺れが大きくなっても橋が動くのをやわらかく受け止め、大きな橋桁の移動を制御することができるようになりました。この技術は平成22年度の土木学会技術賞を受賞しています。