阪神高速の取り組み阪神高速道路株式会社事業継続計画(BCP)【第1版】がスタートしました
当社では、平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災において甚大な被害を受けた経験も踏まえ、地震・津波による災害発生時であっても安全・安心な道路サービスをお客さまに継続的に提供するため、「阪神高速道路株式会社事業継続計画(BCP)【第1版】」を策定し、平成20年4月からスタートしましたので、お知らせいたします。
阪神高速道路株式会社事業継続計画(BCP)【第1版】(以下「阪神高速BCP」といいます。)の概要は以下のとおりです。
1.基本的事項
(1)災害の想定
阪神高速BCPは、大阪市内の活断層である上町断層帯を震源地とする直下型地震を中心に、他の直下型地震や東南海・南海地震及びこれに伴う津波の発生を災害事象として想定しています。
(2)位置付け
阪神高速BCPは、当社が阪神高速道路という重要な社会資本を通じたサービスをお客さまに提供していることから、次の(1)~(3)を基本的な流れとして構成しています。
- (1) 人命救助を始めとする安全の確保と二次災害の防止
- (2) 災害時における緊急交通路機能の確保による災害救助、災害復旧への貢献
- (3) 有料高速道路事業の早期再開によるくらしと経済の復興への貢献
この流れを実現するため、阪神高速BCPにおいては、必要な人員の参集や適切な情報収集・整理・提供に重点的に取り組むこととしています。
(3)行動原則
阪神高速BCPは、災害発生後の混乱時には社員間での連絡が取れない場合等も想定し、災害発生と同時に自動的に実施され、役員・社員が自主的に行動を開始することとしています。
(4)見直し等
阪神高速BCPの内容については、今後の災害対策の措置状況等を踏まえ、地方公共団体等の関係機関とも連携しながら、定期的・継続的に見直しすることとしています。
2.災害予防(事前措置)
災害発生時における損害を最小限にとどめ、かつ、道路サービスの継続又は早期復旧を可能とするために、災害発生前の平常時に行うべき活動や対策を以下のとおり定めています。
1.BCP参集社員の設定
夜間・休日等に災害が発生した場合にも速やかに災害対策のための行動を開始できるよう、当社の各事務所近傍に在住する社員の中から災害発生時の初動活動を担う「BCP参集社員」を設定。
2.権限代行順の設定
災害発生時に速やかに災害対策本部等を設置し災害対策活動を行うため、災害対策本部長が参集できない場合にその権限を代行する者と順序をあらかじめ設定。
3.社屋・設備・通信手段の確認等
各社屋の耐震補強状況や非常用電源設備の状況を確認。また、災害発生時にも通信可能な通信設備を複数配備するとともに、システムを二重化して堅実なバックアップ体制を構築。
4.非常食、什器備品等の確保
災害発生後に社員が3日間活動可能な食糧を確保。寝具や簡易トイレ等も用意。
5.災害協定締結先、関係機関、グループ会社等との連携
災害発生時に災害協定締結先等と連携した行動を直ちに開始できるよう、連携内容や連絡先を整理し、複数の連絡手段を設定。
6.BCP訓練の実施
社内でBCPの内容の浸透を図り、災害発生時には全役員・社員が迅速かつ適切に行動できるよう、様々な内容や形態での訓練・勉強会を実施。
3.災害対策業務(災害後行動)
災害発生後に道路サービスの早期復旧を可能とするため、最優先事項を「人命救助」及び「道路復旧による緊急交通路の確保」とした上で、具体的な災害対策活動を以下のとおり時系列目標(1日(1・3・12・24時間)3日、7日)で定めています。
災害後行動のうち最優先事項その他の重要事項
<最優先事項:人命救助、道路復旧による緊急交通路の確保>
この表は災害後行動のうち特に重要な部分を抜粋したものです