兵庫県南部地震で受けた被害を教訓に、阪神高速では道路橋の耐震補強や建設をすすめています。近い将来に発生が予想されている東南海・南海地震のよ うなプレート境界型の大規模地震、兵庫県南部地震のような内陸直下型地震の2種類の地震動を想定し、落橋に対する安全性を確保するほか、地震後も応急復旧 を行うことで橋としての機能を速やかに回復できるように努めています。
※兵庫県南部地震で落橋・倒壊等の被害がみられた橋梁と同様の構造を有する道路橋に対する耐震補強は、2011年度までに完了しています。
鋼製橋脚の中にはコンクリートを充填、コンクリート橋脚には鋼板を巻き立てて、橋脚の強度とじん性を向上しています。
地震によって橋桁が落下することのないよう、橋脚のはり部分を拡幅します。
想定以上の地震動で、橋脚と橋桁間に予期しない相対変位が生じた場合でも落橋することがないように、橋桁どうし、または橋桁と橋脚をケーブル等で連結します。
地盤からの地震の揺れを橋桁に伝えにくくし、地震力を低減させるために、柔らかく、揺れを減衰させる積層ゴムを用いた免震支承を採用します。
橋桁どうしを直接つなぎ合わせることで、地震による橋桁の落下を防ぎます。
従前から、東南海・南海地震を想定した耐震補強対策を実施して参りましたが、2011年の東日本大震災で得た地震に関する知見を基に新たな検討を取り組んできています。長周期地震の影響を受ける橋梁を優先して耐震性のチェックを行ってきています。