阪神高速の取り組み平成27年度お客さま満足度に関するアンケート調査結果のお知らせ
1.調査の目的
阪神高速道路株式会社では、安全・安心・快適なネットワークを通じてお客さまの満足を実現し、関西のくらしや経済の発展に貢献するように様々な取り組みを行っています。今回、阪神高速道路をご利用いただいているお客さまに満足していただけるサービスを提供するために、アンケート調査を実施し、9,929名のお客さまから回答をいただきました。多くのお客さまにご協力いただきましたこと、厚くお礼申しあげます。ここに調査結果をとりまとめましたので、ご報告いたします。
2.調査の実施方法と回答数
平成27年11月11日(水)から同年12月25日(金)にかけて、本線料金所12か所、パーキングエリア6か所、インターネット等を通じてアンケートを実施しました。
調査内容は、「走りやすさ、安全性、快適性」、「料金所の通りやすさ、スタッフ応対」、「料金、割引制度」、「情報の提供」及び「パーキングエリアの使いやすさ」の5項目・24の質問について、それぞれ満足度及び重要度を5段階で評価していただきました。また、阪神高速道路のイメージに関する6つの項目について、どの程度当てはまるかを5段階で評価していただきました。
3.調査結果
(1)総合満足度
阪神高速道路についての総合的な満足度は、昨年に引き続き、5段階評価で「3.6」となりました。
(2)質問別満足度、重要度
各質問に対する満足度と重要度の平均値の分布は以下のとおりでした。
満足度及び重要度の順位ポイントは以下のとおりでした。
(3)阪神高速道路に関するイメージについて
イメージの項目別評価の順位は、上位3項目のうち「安全・安心に走行できる」(3.7)、「快適に走行できる」(3.5)が前年度と同じポイントとなり、「地域社会に貢献している」(3.4)が前年度より0.1ポイント下がりました。
4.今後の取り組み
阪神高速道路株式会社は、これからも地域の発展とともに歩み、地域の皆さまに「愛され信頼される阪神高速」となるよう、徹底したお客さま目線で安全・安心・快適を追求し、阪神高速グループとして力を合わせて取り組んでまいります。
平成28年度の主要な取り組みについては、以下のとおりです。
『阪神高速グループビジョン2030』について
次の世代を見据えた新たなステージにおいて、阪神高速グループが未来に向かって発展し続けるための新たな目標を掲げた『グループビジョン2030』を策定しました。
「交通事故ゼロ」など、その先の究極のチャレンジングな目標の実現に向けて、グループ社員が協力し、総力を挙げて取り組んでまいります。
大規模更新・修繕等による長寿命化の推進
昨年度より着手した「大規模更新・修繕事業」について、事業展開を図り、老朽化や繰り返し発生する損傷に対して全体的な修繕や抜本的な取替え(いわゆる更新)事業を進めてまいります。
- 湊町付近(なんば)について、昨年度実施した健全性に関する詳細調査に基づき、平成28年度は将来に向けての永続性(いわゆる管理水準の高度維持)ならびに長期耐久性について検討を進めるとともに、現場着手に向けて関係者等との調整を進めてまいります。
- 湊川付近(神戸市)については、平成28年度に事業着手し、疲労による損傷など本格的な詳細調査に着手してまいります。
- 高速道路ネットワークの機能を長期にわたって健全に保つために実施する本事業では、大規模な工事が必要であり、阪神高速道路及び周辺道路で交通規制を伴いますが、社会的な影響を出来る限り軽減するための工夫を継続的に行うとともに、高速道路をご利用のお客さまや沿道の皆さまに丁寧な情報発信を心掛けてまいります。また、より多くの皆さまに本事業について知っていただくために、同様の事業を実施する、他の高速道路会社と共通の事業呼称とロゴマークを定め、今後は事業理解をいただくためのポスターやリーフレット等に使用していく予定です。
大和川線工事状況
大和川線は全線完成に向けて建設中です。
なお、早期に完成が見込まれる、三宝ジャンクション~鉄砲出入口(仮称)間は、平成28年度中の完成を予定しています。
ミッシングリンク解消に向けて
大阪都心部、大阪・神戸間等で慢性的な渋滞が発生しており、物流、観光、交流等が大きく阻害されていることから、ミッシングリンクを速やかに解消することが求められています。
近畿圏における新料金の検討状況について
近畿圏の料金等については、社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会において昨年末に議論が開始されたところです。
現在、関係機関へのヒアリングが順次実施されており、今後現状分析等を行った上で夏頃にとりまとめが予定されています。
安全・安心・快適の追及 ~徹底したお客さま目線で~
①本線集約料金所機能移設事業の推進
- 対距離制導入に伴い料金圏が撤廃されたことを踏まえ、本線集約料金所を撤去(機能移設)することにより、お客さまの安全性の向上および走行性の改善などに寄与します。
②1号環状線の連続分岐部におけるカラー舗装の実施
- 1号環状線の信濃橋出口・西船場JCTの連続分岐部付近での迷いや割り込みによる追突要因の減少を目的に、路面のカラー舗装(ピンク・青)と、それに合わせた標識の設置を行います。
③多様化するお客さまをおもてなしするパーキングエリアの取り組み
- 施設の改修を重ねることで快適な環境を維持し、外国人等多様なお客さまにご利用いただきやすいようサービスの向上に努めています。
- 聴覚障がいをお持ちのお客さまおよび言葉の不自由なお客さまからのお問い合わせ等への対応サービスを始めました。(平成28年1月5日から)
- 外国語を話されるお客さまからのお問い合わせ等への対応サービスを始めました。(平成28年2月9日から)
新技術の開発
①非破壊検査手法の開発
- アンカーセンサー(鋼板補強コンクリート床板の非破壊検査)の開発
②防災・減災技術(被災リスク算定技術)の高度化を目的とした長期的研究
- スーパーコンピューター「京」(スパコン)によるネットワーク単位の被災度推定
関連事業・新規事業の展開
阪神高速グループにおいてこれまで培ってきた構造物点検等の技術・ノウハウを活用し、国内外の公共インフラ管理者等のニーズに応え社会に貢献します。
①構造物点検等の技術・ノウハウを活用した社会への貢献(国内)
- 一般県道芦屋鳴尾浜線(湾岸側道)定期点検業務(兵庫県)を実施(H28.4~H29.3)
- 名神口歩道橋点検業務(豊中市)を実施(H27.9~H28.1)
②構造物点検等の技術・ノウハウを活用した社会への貢献(国外)
- 特殊高所技術(Ninja-tech)の普及促進(モロッコ国)(H28.3~H29.12)
また、阪神高速グループにおいてこれまで培ってきた技術・ノウハウを活用し、道路マネジメント事業や用地取得業務支援を安全かつ効率的に推進します。
①周辺の自動車専用道路等の管理受託
- 第二阪奈有料道路(約13.4km 大阪府道路公社、奈良県道路公社)
- 大阪港咲洲トンネル(約2.2km 大阪市港湾局)
- 夢咲トンネル(約2.1km 国有港湾施設管理者 大阪市港湾局)
②公共インフラ事業者への用地取得業務支援
- 大阪府下、兵庫県下での支援事業展開
土木構造物点検診断技術者資格の認定
平成28年2月、(一財)阪神高速道路技術センターが資格認定する「主任点検診断士」「点検診断整備士」が、高速道路会社関係で初めて国土交通省技術者資格として登録されました。
当資格の活用により、阪神高速道路のみならず国や地方公共団体の土木構造物の点検及び診断業務の技術水準と信頼性の向上に寄与してまいります。