斬新な構造やデザイン性を競う「橋梁模型製作コンテスト」。阪神高速道路は、橋梁技術のアピールと若手の人材育成を目的に毎年出場を果たしている。今年は神戸建設所、堺建設部、本社・大阪建設部・大阪管理局から各1チーム、計3チームが出場。神戸チーム(チーム名:阪神高速 TEAM 湾岸西伸)が「審査委員特別賞」を受賞するなど大健闘した。若手社員を主体に構成された3チームから話を聞きながら、コンテストを振り返ってみよう。
「橋梁模型製作コンテスト」は「建設技術展」主要イベントとして、毎年開催されている
「建設技術展」(主催日刊建設工業新聞社)の主要イベントとして、毎年開催されるコンテスト。企業や学生などが参加し、ミニチュアの橋梁模型を「建設技術展」の会場で製作する「会場製作部門」と、高校生や大学生が事前に製作した橋梁模型を出品し、人気投票で最優秀作品を選ぶ「学生部門」がある。阪神高速道路からは、毎年「会場製作部門」に有志社員チームが出場。2009年と2014年には「最優秀賞」を受賞するなど、輝かしい実績を残している。
阪神高速湾岸線を西へ延伸する全長約15キロの「湾岸道路西伸部」。その海上に架設される予定の長大橋をイメージして設計した。斜張橋は模型で安定した強度を確保するための技術的難易度が極めて高く、コンテストでは敬遠されがちだが、技術的困難に挑むという思いを込めて、あえて斜張橋を選択。橋梁名も、斜張橋の2文字目に「挑」の字を用いた。
関川 洋介
建設・更新事業本部
神戸建設所企画課
(2009年入社)
西海 能史
建設・更新事業本部
神戸建設所設計課
(2010年入社)
小倉 冴香
建設・更新事業本部
神戸建設所企画課
(2012年入社)
岡上 政史
建設・更新事業本部
神戸建設所設計課
(2012年入社)
川﨑 雅和
建設・更新事業本部
神戸建設所設計課
(2017年入社)
トンネル構造が大半を占める阪神高速6号大和川線の設計・施工に携わるメンバーでチームを構成することから、大和川線建設工事現場の技術を集約。シールドトンネルを構成する1つのセグメントをモチーフに、2連のアーチでセグメントの形状をつくり、集中載荷にも耐える構造とした。また細部には、開削トンネル工法で用いられる鉄筋の継手構造や土留支保工で用いられる火打ち梁などの技術を用いた。
こだわり1/継手構造
こだわり2/支保構造
杉村 泰一郎
建設・更新事業本部
堺建設部大和川線建設事務所
(2005年入社)
瀨崎 瑛
建設・更新事業本部
堺建設部大和川線建設事務所
(2014年入社)
伊佐 政晃
建設・更新事業本部
堺建設部設計課
(2016年入社)
加瀬 駿介
建設・更新事業本部
堺建設部設計課
(2016年入社)
材料を曲げず、リニア(線形)な角棒を組み合わせて美しい曲線を構成。これまでなかった「新しいアーチ橋」をめざした。「リニアーチ」とは、英語のリニア(線形)とアーチを組み合わせた造語。
平野 正大
経営企画部
経営管理課
(2015年入社)
森 謙吾
計画部
事業計画課
(2015年入社)
平山 翔太郎
建設・更新事業本部
大阪建設部企画課
(2015年入社)
安積 恭子
大阪管理局保全部
保全設計課
(2016年入社)
松下 麗菜
技術部
技術推進室
(2017年入社)