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チームワークで挑んだ勝利

阪神高速 Xテン Bridge

モノづくりへの情熱と、阪神高速を代表する意気込みのある入社1~3年目の若手社員で構成。全員が同世代で、自由に意見交換できる雰囲気がいちばんの強み。阪神高速道路(株)としてコンテストに10年連続で出場しており、10年の節目にあたることから「X(テン)」と名付けた。

阪神高速 X Bridge「リニアーチ」

コンテストに参加して、今の率直な感想は?
平野

橋梁模型製作コンテストでは、ここ数年「脱アーチ橋」の流れがあって、昨年の優勝チームも吊り橋でした。

そんな中、『今までなかったアーチ橋をつくろう』と全員で話し合い、最後まで妥協することなく、その思いを貫き通せたことを、リーダーとして誇りに思います。

残念ながら賞は逃しましたが、きっと後輩たちがリベンジしてくれるものと信じています。

平野 正大 経営企画部 経営管理課 2015年入社
森

完成した時は、言葉にできないくらい充実感がありました。練習通りにできたし、「自分たちにしかつくれないものをつくろう」という思いを全員が共有して、最後までやりきることができたのが嬉しかった。「最優秀賞」をとれなかったのは、本当に悔しいですね。

平山

僕の場合は、コンテストが終わって、なぜか寂しくなりました(笑)。本番当日まで毎日みんなで集まって遅くまで練習をしたり、互いの思いを率直にぶつけ合って議論したのに、それが急になくなってポッカリ穴が開いた気分だったからです。コンテストの活動は自分にとって、それくらい充実した時間でした。

松下

私たちがつくった橋は、部材の角度が少しズレただけで美しさが損なわれるくらい構造が複雑なんですが、本番ではイメージ通りにすごくキレイにできて、やり遂げた達成感でいっぱいでした。

本番中、部材が割れるハプニングもありましたが、それもうまくリカバリーして、何もかもうまくいった。それだけに、審査発表の後は悔しくてたまらなかったです(笑)。
松下 麗菜 技術部 技術推進室 2017年入社
安積

出場2回目の私は、今回はサポート役。本番ではモノづくりを初参加の3人に任せ、ブースの外から声援を送っていましたが、手を貸してあげられないもどかしさをつくづく感じました。製作にあたった3人は全員、すごく練習していて、仕上がりも上出来。私も上位入賞を疑いませんでした。

練習風景

そもそもコンテストに参加した動機は何ですか?
平野

職場の先輩がコンテストにとても熱心な方で、「平野、どうだ」といわれて「やります」と軽いノリで答えたのが最初です。それから今年で3回目。後輩に道を譲ろうとも考えましたが、気が付けば今年もやってました(笑)。それくらい夢中になれるのが、コンテストの活動の魅力だと思います。

平山

私の場合は、平野君の影響が大きいですね。コンテストに向けて活動する姿をそばで眺めていて、とても輝いて見えたんです。それに平野君と森君とは同期で、普段から仲がいいんですが、仕事について3人で熱く語り合ったことは一度もなかった。

こういう機会であれば率直に語り合えるし、一緒になって会社に「足跡」を残したいと思いました。
平山 翔太郎 建設・更新事業本部 大阪建設部企画課 2015年入社
松下

学生時代は橋ではなくトンネルを専門に研究していたので、実際に自分の手で橋をつくってみれば、良い勉強になるのではないかと思いました。また平山さんが言われたように、若手だけで集まって話し合いながらモノづくりをするので、仕事で接する機会のない方と議論する中で、自分も成長できるのではないかと思いました。

森

先輩がコンテストの活動に取り組む姿を見て、「カッコいいな」と思ったのがキッカケです。それに製作した橋梁模型は、コンテストが終わると社内展示されます。そこに自分の名前が刻み込みたいという気持ちもありました(笑)。

安積

もともと橋が好きで、コンテストはこれが2度目の参加。昨年の作品には満足していますが、さらにそれを越えたいという思いで、アドバイザという立場で参加しました。

橋梁模型製作コンテスト当日

いまだから言えるエピソードなどあれば、聞かせてください。
森

本番の緊張からか、作業をしていると思った以上に手に汗をかくんです。それで材料が湿ってしまったのか、大事な部材のひとつが途中でパキッと割れてしまって・・・。製作の中で重要な部分だったので、一瞬どうしようかと思いました。
でも安積さんが、『予定より5〜6分早いから、焦らず落ち着いて』とブースの外から声をかけてくれて、それで気持ちも落ち着いて何とかリカバリーできました。

松下

平山さんと森さんでトラブルに対応したんですが、そばで見ていて焦っている様子はまったくなく、落ち着いて対応されていたのが印象に残っています。
事前の練習で何度も失敗とリカバリーを繰り返し練習してきたので、本番で思わぬハプニングがあっても、互いにコミュニケーションとりながら冷静に対処できたんだと思います。

安積

実は去年のコンテストでも製作中に部材が折れるハプニングがあって、そのリカバリーに時間がかかり、タイムオーバーしてしまった苦い経験があります。
でも今年は3人が冷静に対処してくれたのでうまくリカバリーでき、2時間の制限時間内で完成させることができました。

やっぱり事前の練習をしっかり積んで、練度を高めておくことが大切ですね。
安積 恭子 大阪管理局保全部 保全設計課 2016年入社
コンテストを通じて得たものは何でしょう?
松下

たくさんあります。ひとつは、今までだったら仕事で上司にいわれたことに従うだけで、自分の意見をいう機会は少なかったんですが、コンテストの練習中、メンバー同士で自由に意見を出し合うのを見たり、先輩たちが議論の中で話しやすい雰囲気をつくってくださって、私も少しずつ自分の意見を出すようになりました。これから仕事でも、積極的な発言を心がけたいと思います。また橋についても、練習の時、おもりを載せて強度を確かめる作業をする中で荷重がどこにかかっているかが分かったり、いろいろ気付きがありました。そうした知識は、これからの仕事できっと活かしていける思います。

安積

チームで作業するので、互いのコミュニケーションがとても大事です。でも私の場合、会話がとても感覚的なので、言いたいことがなかなか相手に分かってもらえないことがあります。コンテストの活動を通じてコミュニケーションの難しさを肌で感じ、1度で分かってもらえるように話すにはどうすればいいか、相手に伝える時の表現の仕方を考えるようになって、とても勉強になりました。

森

橋梁模型製作コンテストは、2時間という限られた時間の中で模型を完成させなくてはならないので、練習の時でも常に効率や時間配分を考えて作業していました。その経験から、今では上司や先輩から仕事を与えられても、終えるまでにどれくらい時間がかかるか、いつまでにできるのかを考えてから手を動かすようになりました。

ただ漫然と与えられた仕事をするだけでは、時間がいくらあっても足りません。コンテストを通じて、見通しや効率を考えて仕事をすることの大切さを学んだと思っています。
森 謙吾 計画部 事業計画課 2015年入社
平山

コンセプトを考えたり、製作の練習をする時は、次から次へとさまざまな問題や課題が生じ、その都度メンバー全員で真剣に議論し、ひとつひとつ解決していきました。もちろん仕事でも考えて行動してきたつもりですが、実は自分で「考えているつもり」になっていただけではなかったのか。「考えているつもり」と「真剣に考える」では、全然違うんだということをあらためて教えられました。

平野

私は今回が3度目の出場ですが、リーダーとして参加するのは初めて。リーダーは、チームができてから本番で模型を作り終えるまで、いつ、どの時点で、何ができていないといけないか、全体像を把握した上でチームをまとめていかなくてはならないし、それぞれメンバーが本来の仕事を抱える中で、負担になり過ぎないようにも配慮する必要があります。今回初めてチームリーダーを務める中でそうしたトレーニングができて、とても勉強になったと思っています。

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