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コスト、通行止め期間の両方を見事に削減

2008年4月から始まった工事は、すべてを新設にした場合と比べて、東行き出入口のある北側で約5%、西行き出入口のある南側で約30%のコスト削減となった。
また通行止め期間もすべてを新設にした場合と比べて、北側では出口が約1年間の短縮、入口は通行止めが不要になった。南側は出口が約2ヵ月、入口が約1年、それぞれ短縮できた。
当初の目的を立派にクリアしたと言える今回の改築工事は、モデルケースとして今後の工事に活用されることが期待されている。

今回の取組みで印象に残っていることを教えてください
大嶋

新しくつくった方がよいのか、それとも改築なのか。それに対する答えはずっと先にならないとわからないと思います。しかし、様々な条件を考慮した上で、いまの時点でベストと思われることを選択したという自負は持っているつもりです。
特にこれからは、既存の構造物をいかに活かしていくかがますます重視されてくると思いますので、そういう意味では阪神高速の将来にとって一つの布石となる仕事ができたかなと思っています。

杉村

私は監督として担当した現場は今回が初めてとなります。自分が監督した内容が目の前で出来上がっていくのはやはり感動的でした。多くの技術者が工事の完成、高速道路の開通という一つの目的へ向けて切磋琢磨しながら進めていく現場は非常に勉強になりました。それと供用(開通)前の現場は上部工、下部工だけでなく、料金所、標識、電気など、たくさんの専門分野の技術者が細かい調整に入っていくので、緊張感でピリピリしています。

この雰囲気は実際現場で味わった者にしかわからない、独特のものだと思います。

写真:大嶋 昇(左)と杉村 泰一郎(右)
最後に、後に続く若い技術者達にひと言お願いします
杉村

私もまだ若手なので(笑)。でも一つだけ言えるのは、阪神高速にはすごい先輩達が大勢いるということです。大きな仕事をしているだけあって、持っている技術の幅も大きいというか、目標にしたい人がたくさんおられるのです。それは会社の中だけではなく、業者さんを見ていてもそう思います。私は今回監督という立場でしたが、一人で解決できることはほとんどなく、みなさんに助けてもらい、教えてもらいました。すごい先輩達に囲まれて、その人達を目標に歩んでいけることはとても恵まれたことなんじゃないかなあと思っています。

写真:杉村 泰一郎
大嶋

私が思っているのは単純なことで、「簡単よりは難しい方が面白い」ということです。
何もない原っぱに高速道路をつくるよりも、建物が密集して思い通りにならないところに何とか工夫してつくる方が面白いと思いませんか?
できるはずがないと思われていることを「できるやろー」と言って、本当に成し遂げてしまったら、きっとすごい達成感を味わえるのではないでしょうか。そういう、難しいことを面白がる精神を持っている人達に、もっともっと阪神高速を盛り立てていってほしいと思います。

写真:大嶋 昇
(2011年3月 更新)
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